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武器よさらば(下)  <アーネストヘミングウェイ (著) 金原瑞人 (翻訳) >




総合評価     ☆☆☆☆☆

ストーリー    ☆☆☆☆☆
表現/世界観    ★☆☆☆☆
キャラ       ☆☆☆☆☆

映画化 ○
ハッピーエンド ×



内容(amazonより抜粋)

傷が癒え、再び前線へと戻るフレデリック。しかし戦況は厳しく、イタリア軍は敗走を余儀なくされる。フレデリックは戦線を離脱し、命がけでキャサリンのもとへ帰り着く。結婚を誓い、スイスへ脱出する二人。だが、戦場の中で燃え上がった愛の結末は、あまりにも悲劇的なものだった。




感想

 上巻を読み終わってから、下巻に移り、それを読み終えるまでに五日かかった。

 げろげろげろげろ。
 読み終わった今、吐き気が止まらない。

 救いがない。救いがない上に楽しみもない。
 これは多分、訳されているからだと思う。原文で読めば、楽しいんだろうな。なんというか、訳されていることで、わざとらしくなってしまっているというか。特に会話が。
 文化が違う異国の話を日本語に直してしまうと、読んでてちょっとしらけるのだ。やっぱり「文学」というからには、原文で読むべきだと改めて思った。なんていうか、訳者の「いいだろう、この言い回しとか最高だろう」みたいな押しつけを感じてしまうというか。
 ロリータもそうだったけど、訳者っていうのはその本のファンみたいなものだから、どうしても鼻についちゃうんだよね。訳せるということは知識があるということで、知識もなく読んでしまうと、読み手としては情けなくなるというか。
 ま、これは完全に言いがかりなので、とうぜん訳者は悪くない。

 しかし、ダメだ。これは予想以上にダメ。私には合わない。文体はものすごくいい。これで世界の美しさを語り尽くして欲しいところ。ああ、これに比べればロリータは最高だったな。読みやすくて、何かの魅力について語っていて、バッドエンドじゃない文学小説は存在しないのかね?
 ストーリーが本当にだめ。まだ文学小説をかじった程度だけれど、日本人は自殺で、外国人は病死や戦死なのかな。もうすでに満腹気味で、飽き飽きしてきてしまう。文学が好きな人って、どういう精神状態をしているんだろう? 私には理解ができない。理解ができないぞ。

 文章をまとめようという気も起こらないぐらいに気分が悪い。
 この鬱憤を晴らしたくてたまらない。それでこんなめちゃめちゃな記事になってしまっている。

 ああ、もう!

 勉強のためだ。勉強にはなった。読んで損はなかった。
 でも私はこういう絶望的な小説が一番、嫌い。現実だけでお腹いっぱい。もう、嫌だな、本当に。

 太宰治の人間失格よりは、優しいけれども。
 ああ、それでも、バッドエンドは大嫌い。

 映画のLEONを見終わったときと同じモヤつきを感じる。

 しばらくは純文学から離れることにする。待ってろよ、ハッピーエンド!!




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武器よさらば(上)  <アーネストヘミングウェイ (著) 金原瑞人 (翻訳) >




総合評価     ★★☆☆☆

ストーリー    ☆☆☆☆☆
表現/世界観    ★★☆☆☆
キャラ       ★☆☆☆☆

映画化 ○
ハッピーエンド ?



内容(amazonより抜粋)

第一次世界大戦の北イタリア戦線。負傷兵運搬の任務に志願したアメリカの青年フレデリック・ヘンリーは、看護婦のキャサリン・バークリと出会う。初めは遊びのつもりだったフレデリック。しかし負傷して送られた病院で彼女と再会、二人は次第に深く愛し合っていくのだった…。




感想

 読みやすい。戦争物にしては描写があっさり。どろどろとした人間関係や、死についてぐだぐだ心情を述べるなどの描写がない。主人公の視点から、見たものや、周りのやつが喋っていたこと、食べたもの、飲んだものなどが淡々と綴られているのみ。

 カバーはシンプルで、可もなく不可もない。ページを開くと、フォントが大きめで、行間も広いので、ぱっと見、子供向けといった印象を受ける。実際に難しい単語や比喩表現などが出てこないので、小中学生が読むのに適しているように思う。

 世界第一次大戦の物語であるらしい。上巻をすべて読み終わったところでわかったのは、ヘミングウェイの文体は、すごく単調であること。ワインが好きなのであろうということ。それくらいで、主人公が何人なのかまったくわからなかった。アメリカ人なのか、イギリス人なのか、イタリア人なのかさっぱりだ。
 舞台はイタリアのようだ。途中からミラノに移動して、ヒロインのキャサリンとべたべたしている。
 登場人物たちは、イタリア語と英語を使い分けている様子。だが、誰がどっちを話せるのか、どこでそれが切り替わっているのかさっぱり分からない。と、いうのも私がこの本に特別な興味を抱いていないからだと思う。

 とにかくキャサリンの台詞が鬱陶しい。わざとらしい感じがする。多分、ぶりっこを見ているときのあの冷めた感情と同じようなもの。主人公の切り替えも鬱陶しい。最初はゲームだと言っていたのに、ミラノで会った途端いきなりキャサリンを愛し始める展開の意味がわからない。心理描写がないのだから、いきなりに感じて当然なのだが、想像しろと言われても無理なほどに、突然、主人公の気持ちが変わるから、私はついていけなかった。

文は読みやすい。さらっとしている。そこは長所であるように思う。でも、中身がない。下巻を読んでどう思うかわからないが、私の評価は変わらないように思う。リナルディがすこし可愛くて好きなので、★は二つつけた。



「武器よさらば 下巻」に続く。




こころ <夏目漱石>




総合評価     ★★☆☆☆

ストーリー    ★★☆☆☆
表現/世界観    ★★★★☆
キャラ       ☆☆☆☆☆

映画化 ○
ハッピーエンド ×



内容(Wikipediaより抜粋)

『こゝろ』(こころ)とは、夏目漱石の代表作となる長編小説。友情と恋愛の板ばさみになりながらも結局は友人より、恋人を取ったために罪悪感に苛まれた「先生」からの遺書を通して、明治高等遊民の利己を書く。




感想

 ああ、苦労した。読み上げるのにここまで消耗したのは久しぶりかも知れない。たいていの本は半日くらいで読み上げられるのだけど、この手の物語はどうも呼吸が合わない。おかげで毎日更新の目標が五日目で挫折となってしまった。

 生き方、愛、死についてなど、もろもろの哲学については、十年以上かけて考え抜いてきた私。そのことから、人の心模様を描いた「純文学」を読むと、目は文字を追っていても、思考が別の所に飛んで行ってしまう。想像しなければいけないのは、本の内容だとわかっていても、無意識に頭の中の映像が、私個人の記憶や思想に切り替わっているのだ。私は本を読んでいるあいだ、大変努力して、次々にわいて出てくる私自身の記憶を意識的に封じ込めなければならない。その上から描写されている情景を想像しなければならない。めちゃくちゃ疲れます。集中力がなくなってくると、その抑制力がなくなって、もう物語りどころじゃなくなります。これらを感じるたびに、私は読み手に向いていないなとすごく思います。

 しかし、百年近く読み継がれているだけあって、表現がきれい・・・。私の学不足のために、明治の生活ぶりを全く想像できなくて、比喩の意図するところが汲めなかったりしますが。

 私は初め、「主人公であるところの私」のことを女性だと思い込んでいた。ある程度すすんだところで、先生の台詞に「同性」という単語が出てきたとき、疑問に思ったのだ。先生が男なのは、間違いがない。妻がいるし。主人公は女のはずなのだから、同性というのはおかしい。と思ったが、昔の文体なのだし、何か意味するところがあるんだろうと気にとめていなかった。それほど強く女だと勘違いしていた。文中に「かしら」という女性言葉が入ることもあったと思う。それから、「私」が奥さんを泥棒から守るために警護役をかって出たときに、初めて、「あれ、こいつ、男…?」と気づいた。「私」の「先生」に対する興味の持ち方が、意欲的すぎたために、こう勘違いしたんだと思う。あと、わからない単語や風習は読み飛ばして、わかるところだけ追いかけたから、気づくのが遅れたのだろう。やっぱり私の男女に対する先入観って、ちょっと欲目に偏りすぎてるなぁと改めて思った。

 高学歴な人は、すべからく嫌いだ。なぜなら裕福だから。そうじゃないと学歴は重ねていけない。昔の知識人というのは総じて裕福でしょ。私はそれらに強い劣等感を感じる。そして、人間のどろどろとしたところを上手く書き記して、後世に残していけるのは、知識人なんだということを知ればしるだけ腹が立つ!文字を書くためには、単語を知り、文章の仕組みを知り、語彙を広げ、組み合わせて描写する必要がある。

 例えば自分の心の内を書くだけなら誰だって出来る。でも、そこに、その当時の背景がないと、話に奥行きが出ない。印象がつかない。季節の雰囲気だって、木や空の様子を細かに語れなくちゃ、読者には伝わらない。偏った知識じゃ物書きにはなれないんだと痛感するわけだ。

 こういう本に面白さは含まれていない。それを目的としていないから。人間性を伝えるためだけに作られた物語について、私は感想を持たない。何故なら、そんなことは今までの人生の中で、考えつくしたから。こういう本を面白いと思う人は、こういう本に書かれている経験をしたことがなく、その経験について、我が身を削って苦悩したことがないからだ。そういう機会に巡り会えなかった人が読むもの。そう思う。苦悩をする材料を持たないから、本任せにするしかないのだ。そういった意味では、現在の中高生の学習に組み込まれるのも納得できる。でも、果たしてどこまで意味がわかるものかと思う。

 私はただ、勉強のために読んだ。それについていえば大いに役立った。本の中に新たな発見があること。それのない本に価値はない。「こころ」にはあった。私の書きたいものは、もしかしたら純文学かも知れない。しかし、私は作者に共通する「知識人」ではない。まだ読書の量が足りない。これから読み尽くして、それで判断する。

 しばらくこの本を読み返すことはないと思うので、なるべく詳しく内容と感想を記しておく。

 以下、詳しい内容。

 先生という人が厭世家であり、「誰のことも信用していない」などと言ったりする理由は、奥さんでさえ知らなかった。「私」もそこについて興味を持つが、先生は意味不明なことばかり言う。世間との関わりをなるべく絶ち、苦悩のままに奥さんと静かに暮らす先生の元へ、主人公は通い続けた。主人公と先生のあいだにみるみるうちに絆が形成され、主人公は奥さんとも話すようになった。双方と縁が深くなってきたところへ、主人公の父親が倒れ、国に帰ることとなる。病気によっていつ死ぬかわからない状況がしばらく続く。主人公も、兄も、妹の夫も駆けつけ、軽々に外出できない均衡状態。父親の生きているうちに就職先を見つけてお上げと母に言われ、主人公は先生に手紙を出す。仕事先を紹介して欲しいというものだ。それには返事が来ず、寂しい思いをした。それから先生から電報が届く。「会いたいので来てくれ」と。父親の危篤のためそれは出来ず、断りの返事をする。先生からは「来なくても良い」という返事を受けるが、主人公は不審に思う。それからものすごく分厚い紙の束が届く。先生からの手紙は、遺書だった。父親がいつ死ぬとも限らない状況で、主人公は家を飛び出す。先生の家へと向かって、列車に飛び乗った。その中で先生からの手紙を読む。そこに書かれていたものは、先生の恋愛と友情に板挟みになった過去と、その後の苦悩だった。

 主人公と先生 先生とK 先生と奥さん
 これらの関係を描いた作品。
 主人公は自分に語るところを持たなかったし、先生の手紙の内容では、先生の心境しか書かれていないので、読み手に影響するのは、すべて「先生の考え」。善悪については人の数だけ答えがあるので、こうしなければならなかった、こうするべきだったと意見するのは無意味。(こういう考えにたどり着いている私だからこそ、純文学を読む資格がない)
 それでもここには私の意見を書く。
 一番卑怯だったのは、先生。なぜなら、親友を裏切ったばかりでなく、妻も裏切り、主人公のことも裏切っているから。まるで主人公が、先生の過去を探ったから死んだかのような口ぶりをしていた。それに、妻のことを一番に考えているそぶりを見せながら、全くそんなことはない。最後の文で、「苦悩しながら生きることと、死ぬ瞬間と、どちらの方が苦しいか考えた」と言っていて、その答えは載っていない。私は、先生が出した答えは「死ぬ瞬間」であると思った。何故なら、奥さんと生きていくことは幸せだから。主人公と出会って、話も出来るようになった。それを失うことはきっと苦痛であると思う。衣食住に困っているわけでもないし、生きていく上で何の苦労もない。だからあえて、それを捨てようとしたのではないかと思う。友を思って。確かにそうかも知れない。先生にとってはそうだったかも知れない。先生はとことんまで自分のことしか考えてなかった。友を思って死んでなんになる?もう友は死んでしまったのに。罪滅ぼしをしたいのは何故?苦悩を抱き続けるのは何故?自分が正しくありたいから。誰かに自分を許して欲しいからだ。生きてから死ぬまで自分のことしか考えてない。だから、一番卑怯なのは先生。というのが私の意見だ。でも、一番正しかったのも、先生だと思う。人間としてこれ以上ないぐらい、正しい。

 私にとって、憎むべく自殺者は、誰よりも正しい。生きてることが間違いなのだ。


 さて、読みたい本が増えてきた。この冬は忙しくなる。頑張ろう。




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ハッピーエンド至上主義者。
過程がどれほど素晴らしかろうとも、バッドエンドで評価が一転します。


★の数は、その本の価値と同一ではありません。
たいてい、難解な哲学を含むものは、星の数が少ないです。

あなたが本を手に取るきっかけに、人の意見が知りたい人にとっての参考に、このブログが役立ってくれますように。

PN:伊吹かなめ
傾向:世界観、キャラクター、読みやすさ、印象の強さ、独創性、個性などを重視します。エンターテイメント性に富んだものを好みます。俗っぽいものに抵抗あり。



文字、紙、本に溺愛。作家さん、編集者さん、そして出版関係の皆様に感謝と敬意をここに記します。本を生み出してくれて、ありがとう。
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