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アリス殺し <小林泰三>




総合評価     ★★★☆☆

ストーリー    ★★★★☆
表現/世界観    ★★☆☆☆ (アリス好きであれば無条件で★★★★★?)
キャラ       ★★☆☆☆

ハッピーエンド △




内容:

 “不思議の国”の住人たちが、殺されていく。どれだけ注意深く読んでも、この真相は見抜けない。10万部突破『大きな森の小さな密室』の鬼才が放つ現実と悪夢を往還する“アリス”の奇怪な冒険譚。



感想

 続きまして、またまた小林泰三さんのハードカバーを読みました。

 書店に同作家さんの傑作である「天獄と地国」を買いに行ったところ在庫がなく、代わりに購入したのが「アリス殺し」でした。
 他にも読んでいない作品がありましたが、アリスモチーフが好きなので後悔はないと見越して・・・。

 結論から言いますと、さすがです!
 小林泰三さんの作風には、「グロ」と「SF」という2つの強い特徴があります。
 本作品では特に「SF」面が際立っていました。

 現実とファンタジーのリンクのさせ方が本当に上手いので、決して飽きずに最後まで読めることと思います。
 「このミステリーがすごい! 2014年版」の第4位に輝いただけのことはあります。

 物語の序盤は、本当に小林泰三さんが書いているのだろうか、と感じるほどにさらっとした展開です。
 しかし、殺人事件の捜査を始めたあたりで三月兎が嘔吐する表現を見て「なんだ、泰三さんだ」と安心しました。

 不思議の国のアリスのオマージュという、散々食い荒らされた材だとしても斬新なストーリーを提供する小林泰三さんを心から尊敬します。


 …と絶賛しているのに評価は★★★とは一体どういう事かと申しますと、序盤に小林泰三を感じられないくらいにアリス設定に忠実なためです。
 やはり食い荒らされたモチーフはどうしても読者を退屈にさせます。それを遥かに上回る面白さがありますが、私が重視しているのは世界観とキャラクターです。
 既存のものを再使用しているとなると、甲乙つけがたい部分が出てきます。故のマイナスです。

 しかし!
 ミステリアリスとついでにSFが好きならば読んで後悔することはないでしょう。
 是非おすすめします。








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主に小説の感想を載せています。

ハッピーエンド至上主義者。
過程がどれほど素晴らしかろうとも、バッドエンドで評価が一転します。


★の数は、その本の価値と同一ではありません。
たいてい、難解な哲学を含むものは、星の数が少ないです。

あなたが本を手に取るきっかけに、人の意見が知りたい人にとっての参考に、このブログが役立ってくれますように。

PN:伊吹かなめ
傾向:世界観、キャラクター、読みやすさ、印象の強さ、独創性、個性などを重視します。エンターテイメント性に富んだものを好みます。俗っぽいものに抵抗あり。



文字、紙、本に溺愛。作家さん、編集者さん、そして出版関係の皆様に感謝と敬意をここに記します。本を生み出してくれて、ありがとう。
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