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ハンナ

総合評価 B

世界観 A
キャラクター A
ストーリー B

雰囲気映画という印象。
ビジュアル重視なのだろう、ストーリーは分かりにくい。
オチもありきたり。

だが、フィンランドの雪景色が素晴らしい。
ハンナの外見も、希薄な世界観にマッチしている。
ブロンドの眉なし少女というのは、どうしてこうも魅力的なのだろう。
是非、漆黒のロリータ服を着てもらいたい。

しかし、疑問の残るストーリーだ。
父がハンナに戦闘技術を仕込んだ理由が計り知れない。
5か国語使いこなしていた理由もわからない。
格好いいからというのは、わかるけど、それじゃお話にならない。
もしかして仇を取らせるために?
静かに暮らしていればよかったのに。
どうして合図なんか出させたの。

うーん。
でも、外国語の勉強にはうってつけの映画かな。
英語も簡単で聞き取りやすい。
イギリス・スペイン・ドイツ・アラビア語も学びたいなら一石二鳥かも知れない。

女が戦う格好いい映画と言えば、チャーリーズエンジェルや、キルビルなんかだろうか?
私は、バトル・ロワイアルが一番好きだが、良いのは小説であって、映画ではない。
しかし千草役の栗山千明は素晴らしかった。

話がそれてしまったが、終始少女が戦っている映画は初めてお目にかかった。
迫力はハッキリ言ってないし、ところどころカメラワークや照明が芸術的すぎて、アクションを楽しむような演出ではない。

けれど…、北欧は、素晴らしい。
あぁ、行きたいな。フィンランドに…。

途中で友達になった彼女の使う英語のイントネーションに惚れそうになった。
男にキスされそうになった時は、反撃し卒倒させたのに、友達には自らキスするハンナが可愛い。

知識は役に立つ。

i just missed your heart.

映画漬け。

という程でもないのが残念である。

だが、毎日更新を掲げた読書ブログにも関わらず、私はいま読書が出来ない状態にある。
本があればいくらでも読みたいのだが、いかんせん図書館に行く余裕がない。

というわけで、レンタルショップでDVDを借りてきた。
暫しの間、活字漬けは休止して、映画漬けを始めることとする。

水底から君を呼ぶ <大石圭>

 不本意ながら先月末でネット回線を解約した。
 しばらく更新していなかったが、これからは携帯から記事を上げていきます。

 Amazonのリンクは貼れませんが、気になる本があれば検索してみて下さい。

<あらすじ>
 真夜中のプールに忍び込み戯れる四人の美女。ふと気付くと、一人が忽然と姿を消していた!水面に浮かぶ大輪の白い花……。そして、残りの三人にも何者かの魔手が忍び寄る。二人めはニューカレドニアの海でダイビング中に消えて―――。新妻を喪った男が知った、女たちが共有する冥く忌まわしい秘密とは?
 人の心の奥底に巣くう深い闇と切ない愛を描く、戦慄の物語。

<評価> 総合 ★★★★☆
世界観 ★★★★☆
ストーリー ★★★★☆
キャラクター ★★☆☆☆

<感想>
 美しい。

 フィリピンやニューカレドニアなどの常夏の楽園を舞台にしていて、主人公は海に潜るダイビングが趣味である。
 海に行ったことが殆どない私でも、何故か想像出来てしまう景色や雰囲気や世界観が、大石圭さんの巧みな文章を通して淀みなく伝わってくる。
 綺麗な海に潜った時の感動や、はいた息が気泡になってぶくぶくと海面へ浮上していく様や、色とりどりの魚や海草や珊瑚が、まるですぐそこにあるかのように。
 文字を読んでいるだけなのに、まるで本当に旅行をしているかように、なんだかわくわくしてくる。

 物語は、主人公と、とある女性で視点が入れ替わりながら進んでいく。

 まずは主人公サイドで起きる事件の不可解さと、南国の世界観に夢中になる。
 それから、徐々に明るみになる、ある女性の人生が悲壮すぎて切なくなる。
 段々と二つの視点が混じりあい、真相が見えてきて、人間の醜さと、反対の美しさに胸を打たれる。
 そして少し無理矢理だが、ラストの粋な演出で物語がしまる。

 大石圭さんの本は何冊か読んだが、こんなに綺麗な内容のものは、たぶんこの話だけだろう。
 アンダーユアベッドという小説もかなり好きだが(主人公はアロワナなどの高級魚を売る地味な男性)、割りと軽めの内容なそれと比べてもこの話は群を抜いて明るい。

 なぜならば、大石圭さんの書く小説に出てくる女性は大抵ひどい。
 なにが酷いかというと、扱われかたがほぼ奴隷といった感じ。
 読者の女性が思わず男を嫌いになりかけるくらい、小説の女を徹底的に拷問にかけている。

 この話も例外ではない。
 ただ、他の本と違うのは、確かに酷い扱われかたはするが、それが過去だということ。
 なので、読者としては気が楽なほうと私は評価する。

 物語としては、意外性はないし、際立って面白い見所もない。
 ただ、何回も読みたくなる中毒性があって、ホラーなのに何故か癒され、心が落ち着くような物語なのだ。

 多分それは、海、深い青、美しい空、南国にしか咲かない花などが想像させる色彩がもたらす効果だと思う。

 この本は私の本棚から生涯出ていくことはないだろう傑作。
 是非皆様にもおすすめしたい。

ハリー・ポッターと秘密の部屋 <J・K・ローリング(著) 松岡佑子(訳)>




総合評価     ★★★★☆

ストーリー    ★★★★☆
表現/世界観    ★★★☆☆
キャラ       ★★☆☆☆

映画化 ○
ハッピーエンド ○



内容(amazonより抜粋)

魔法学校で一年間を過ごし、夏休みでダーズリー家に戻ったハリーは意地悪なおじ、おばに監禁されて餓死寸前。やっと、親友のロンに助け出される。しかし、新学期が始まった途端、また事件に巻き込まれる。ホグワーツ校を襲う姿なき声。次々と犠牲者が出る。そしてハリーに疑いがかかる。果たしてハリーはスリザリン寮に入るべきだったのだろうか。ヴォルデモートとの対決がその答えを出してくれる。




感想

 正直、前作のようなわくわく感はなかった。
 前作で目新しいものを出し切ってしまったように感じられた。

 多分、ハリーポッターシリーズの、この後の話をいくら読んでも、ファースト刊(賢者の石)の評価を越えることはないだろう。
 終盤に至るまでが本当につまらなかった。

 学校生活という単調な日常が舞台なのだから当たり前のことだが、前作で描かれていた昨年と特別に変わった箇所がない。
 またこの話? またハリーの愚痴? ハァ、またロンのドジ? といった感じ。

 そして出てくる新キャラの二人がイライラすることこの上ない。
 ドビーと、あと誰だったっけ。名前すら忘れてしまった。
 そう、ギルデロイ・ロックハートとかいう男なんだか女なんだかよくわからない教師だ。

 まずドビーが要領を得なくてイライラする。はっきり言えと!!
 嫌がらせとして送り込まれた刺客に、どうしてハリーが貢献してやらなければならないの? そのあらすじにも納得がいかない。序盤の伏線を終盤で見事に回収しているとは思う。だが、回収する必要すら、伏線を登場させる意味すら、私にはわからない。

 次にギルデロイ。なんなんだろうあのキャラクター。思い出すだけでイライラする。芸人のフルーツポンチを見ているときと同じぐらい腹が立つ。理由は思いつかないけど、しゃくに障るのだ。それに最初は女だと思っていたのに、ハンサムという設定らしいということに気がついたとき、もう頭の中のイメージをすり替えることは出来なかった。私のイメージするギルデロイは、どぎついピンクの服を着たチビで出っ歯の小憎たらしい娘だった。

 ドビーとギルデロイが登場しなければ、評価は★5つをつけていたかも知れない。
 あの二人のせいで、つまらないものが更につまらなくなっていた。

 と、読者としてめちゃめちゃ勝手な批判をしたが、やはり売れているだけある。
 物語の終わらせ方が本当にうまい。グリフィンドールとスリザリンの狭間で揺れるハリーと、その決着のつけ方。わくわくさせるポイントを外さないし、こうであって欲しいという読者の期待に全力で応えてくれる傑作ファンタジー。

 その終盤にいくまでは、「あーあ、読んでしまって時間を無駄にした。やはり児童書か」と思っていて、「こりゃブログ評価は★2がいいところだ」とハリーポッター自体に興味をなくしていた。
 だが、転結の面白さで一気に★がもう二つプラスされた。

 どこかのレビューで、次作の「アズカバンの囚人」は面白いと書いてあったので、次は全体的に楽しめる作品になっていることを期待しよう。


<< 前作 「ハリーポッターと賢者の石 感想」 <<




しゃばけ <畠中恵>




総合評価     ★★★☆☆

ストーリー    ★☆☆☆☆
表現/世界観    ★★★★☆
キャラ       ★★★☆☆

映画化 × ラジオで音声化、テレビで映像化されている
ハッピーエンド ○



内容(amazonより抜粋)

江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに。若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う…。愉快で不思議な大江戸人情推理帖。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。




感想

 物珍しく感じた。江戸を舞台にした物語は今までほとんど読んだことがない。歴史物は難しくてほとんど手に取らなかった。
 昔、武田信玄の小説を読んだことがあるが、面白いのは可愛い女の子が出てくる場面くらいなものだった。戦争、戦略、知恵、だましあいすかしあいなどに興味がない私である。

 そういった本に比べて、この「しゃばけ」はいくぶんも読みやすい。
 素晴らしいと思うのが、表現力。江戸の世界観を損なわない巧みな文章。読んでいてほっとする。
 比喩ですら、その世界にあるもののみを使う。当たり前なのだけど、それを当たり前に使うのはきっと難しいはず。目新しい言葉を見つける度に、感心してしまう。

 ただ…、思春期からライトノベルに慣れ親しんできた私には、この本の「転」や「結」が、物足りなかった。
 妖という架空の生き物が出てくる以上、かっこういい能力の一つでも持っていて欲しいと期待していたのだが、主人公に仕えている妖二人がなんとも、情けなくて。存在感がほとんど無いように感じた。キまっているシーンがないのだ。「人と違う生き物」とわざわざ強調しているのにもかかわらず、人との差を感じられる場面がないのだ。家に住んでいる、「屏風のぞき」や「鳴家」より格上らしいということは端々でわかるが、ただそれだけ。

 主人公も身体が弱いため、なんとも、至る所でかっこうわるい。千両役者になれそうなほどの色男という設定らしいが、どう頑張ってもそういった印象を持てない。私としては、強ければ、見た目が優男であろうとも、格好いいに結びつくと思うわけですけれど。例えば、「サムライチャンプルーのジン」のような。(小説ブログなのにアニメを引き合いに出して申し訳ない)

 なので、キャラクターの魅力が残念であるとともに、自然であるという感想を持った。
 妖という人間とは別種の生き物がいる世界ということ。それらは人と共存しており、世の中に来す影響は多くはないということ。

 江戸で妖と一緒に暮らす若旦那が殺人事件を推理する。という、あらすじを読めば、「わくわくさせてくれそう!」な本なのに、まったくわくわくしないという不思議な小説でした。

 そして物語のかなめとなる、「転」の部分。
 事件が起こった理由が明らかになるところと、犯人が求めているものの正体も、意外性がなく、正直に言って、つまらなかった。
 私は物語を読むときに、先を予想して読むことをしない。物語を楽しむにはもってこいの性格をしているのだが、それでもこの胸が躍ることはなかった。きっと多くの人にとっても、「そういうことか!」という推理小説を読む際のよろこびを感じることはないと思う。

 主人公の若旦那。そしてその幼なじみの栄吉。家柄に縛られる二人の若者の憂鬱。上手く事が運んでいかないはがゆさ。そういったところの対比を読者がどう捉えるかだとか。若旦那が一連の事件を通して、自分の出生の秘密を知り、その影響を考え行動に出る心の動きだとか。成長だとか。そんなところに目を向けて、うんうんと考察する楽しみ方が多分、この話には練り込まれていると思う。

 ただ。個人的な見解として、家柄に縛られているだとか、家業を継がなければならないとか、そういう状況を想像できないために、そっち方面の楽しみ方が出来なかった。自分の子供に甘すぎる親というのも、自分の能力が追いつかないから家業を継げそうにない情けなさというのも。まったく想像が出来ない。

 もしかしたら、もっと年を取ってから読めば、違った見方が出来るのかも知れないと静かに思う。今はそれ以上の感想が出てこない。

 と、感想だけみれば評価がどん底に低いように感じさせてしまうであろうが、★は三つつけた。際だった面白さはないけど、安心は出来る。度肝を抜かれる展開はないけど、感心は出来る。そんな魅力があるからだ。読み終わりに、モヤついた気持ちが残ることもない。そういった感じ。

 ふう。
 無難な物語を読んだせいか、「撲殺天使ドクロちゃん」という奇天烈なライトノベルが無性に読みたくなった。





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主に小説の感想を載せています。

ハッピーエンド至上主義者。
過程がどれほど素晴らしかろうとも、バッドエンドで評価が一転します。


★の数は、その本の価値と同一ではありません。
たいてい、難解な哲学を含むものは、星の数が少ないです。

あなたが本を手に取るきっかけに、人の意見が知りたい人にとっての参考に、このブログが役立ってくれますように。

PN:伊吹かなめ
傾向:世界観、キャラクター、読みやすさ、印象の強さ、独創性、個性などを重視します。エンターテイメント性に富んだものを好みます。俗っぽいものに抵抗あり。



文字、紙、本に溺愛。作家さん、編集者さん、そして出版関係の皆様に感謝と敬意をここに記します。本を生み出してくれて、ありがとう。
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